ヴァンテアンの食事がおいしいかどうかというのは今回一番気になった点だ。ホテルとか料理店が
やっているならおいしいだろうというのは想定できるんだけど、ヴァンテアンの運営元は船会社
なので、船はいいけど食事はまあまあってこともあり得るな~と船にのる前は思っていたし、
口コミサイトとかを見ていてもイマイチ評判がわからなかった。
実際に食べてみた感想を率直に書くと、ものすごくおいしかった。今まで食べた中で一番おいしい
部類に入る。特に私の中で評価が高いのはソースがおいしいところだ。いい素材を使うだけなら
値段を上げればいくらだってできるけれども、ソースをおいしく作るのはいい料理人がいないと
できないことだと思う。
今回私が頼んだのはディナータイムクルーズのレインボープラン13300円。大きく3つあるプランの
中くらいの価格帯のものだ。このプランに関して詳しくレビューしようと思う。
メニューは上記の通り、
・ビーツのムース、フォワグラのテリーヌとコンソメゼリー添え
・カブのヴァブール、海の幸とクリームソース
・鹿児島産安納小金のポタージュ
・金目鯛の白ワイン蒸し、ハーブの香りとクリアーソース
・国産牛ロース肉の炭火焼きとコンソメで蒸し焼きにした白菜、ソースマデラ
・オレンジとクリームのテリーヌ、アマンドソース
・小菓子
・軽井沢の老舗ASANOYAのパン
・コーヒー又は紅茶
となっている。
席についたときの状態はこんな感じ。
ドリンクメニュー。最初にドリンクを選ぶのだが、スパークリングワイン、ワイン、ソフトドリンク、
いずれも700~800円くらいで手頃な値段。選ばなくても水をもらえるはず。
今回はスパークリングワインを選択。こんな感じ。
一品目、アミューズのビーツのムース、フォワグラのテリーヌとコンソメゼリー添え。
これ、すごくおいしい。特に画像のサイコロ形のピンクのものがフォワグラなんだけど、これが
おいしかった。フォワグラって結構難しい素材だと思っていて、キャビア、トリュフと並んで
三大珍味のひとつと言われているけど、例えばファミレスにあるフォワグラハンバーグとか、
まずくはないんだけど、さしておいしくもないというのが今までの正直な印象だった。
ムースの甘みとともに、おいしさが活きる形でフォアグラを使ったところがとても好印象だった。
二品目、前菜のカブのヴァブール、海の幸とクリームソース。
これを食べたときにヴァンテアンの食事は全部おいしいのではないかと確信した。
特にソースがおいしい。真ん中の大きいのはカブ。周りにホタテやエビがある。
このソースなんだけど、ホタテとエビの味がとにかくよく染みていて、一滴も残したくないと
思うくらいおいしかった。この時点でまだパンが出てきていなかったので、早くパンの出現を
望んだほどだ。
軽井沢の老舗ASANOYAのパン。
メインディッシュの前にもう一回おかわり用のフランスパンがくる。バターもくるけど、ソースが
特においしいので、結局私はパンのほとんどをソースに付けて食べた。
三品目、スープの鹿児島産安納小金のポタージュ。
これ、やけに甘い。自然な感じの甘さなんだけど甘い。安納小金(あんのうこがね)ってなんだろう
と思い、軽く調べてみたら種子島で栽培されている芋で、甘いことで有名らしい。
四品目、魚料理の金目鯛の白ワイン蒸し、ハーブの香りとクリアーソース。
透明なソースは塩系の味だったと思うけどまあおいしい。
五品目、肉料理の国産牛ロース肉の炭火焼きとコンソメで蒸し焼きにした白菜、ソースマデラ。
肉自体も噛むと脂の旨味が口に広がる感じでおいしいのだけど、ソースがやっぱりおいしい。
下の肉はソースで食べて、上の肉は塩につけて肉本来の味を楽しむようになっている。
六品目、デザートのオレンジとクリームのテリーヌ、アマンドソース。
左にあるのはマカロン。マカロンは前にも食べたことある気がするけど、こんなに口の中に
入れた瞬間に溶けていく感じの食べ物だったかなあ。デザートもおいしいと思う。
ラスト七品目、小菓子と紅茶。コーヒーを選択することもできる。これはまあ普通。
ということで、ここまで二時間くらいかけて出てくる感じ。最初にも書いたが、素材はもちろん
なんだけど、ソースが特においしいので食事は満足できると思う。
欠点というか、課題というか、レストラン的な観点で言うと、ウェイターが基本的に水に気が
付かないというのは改善の余地があるかも。昔ホテルでバイトをしていたときにソムリエの
偉い人に言われたのが「お客さんに水をくださいと言われたらサービス料をもらう資格が無い」
という言葉で、ホテルとかサービス料取るところはお客さんに言われる前に水に気が付かなくては
いけないということなんだけど、ヴァンテアンに関しては毎回こちらから水をお願いしてた。
忙しいとは思うけど、食事が完璧においしいだけに、そこは惜しいなと思った。
船内の雰囲気に関しては、別の項目で書こうと思うけど、高級感があって雰囲気もとてもよい。
船に入ってから食事が終わるくらいまでピアノが流れていて、メインダイニングのリヴァージュは、
シャンデリアがある。他の部屋も高級感がある感じだった。
ちなみに、誕生日のお祝いで使っている人が結構いる感じだった。今回3分の1くらいは
そうだったかも。食事の途中でハッピーバースデーのピアノが流れて、一斉に花やケーキが
出てくる時間があるので、誕生日で使う人はオプションに申し込んでおくとよいかも。
東京湾クルーズ ヴァンテアン 予約
目次
ヴァンテアンとシンフォニーを比較してヴァンテアンを選んだ理由
ヴァンテアンクルーズの流れと概要
ヴァンテアンクルーズで食事をした感想・レビュー(現在ここ)
ヴァンテアン号の船内の様子
ヴァンテアン号から見える風景
ヴァンテアン号とピアノ